3Dプリンター: トラブルシューティングやメンテナンスのページです †
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はじめに 絶対にお読みください †
3Dプリンターは使い方次第で今まででは実現不可能だった物を作り出すことができる次世代の必須機器ですが私たちがいつも利用している家電製品とは違い、どちらかというと工具や道具のような存在です。
射出部分は高温になり消耗したり、使用素材の多様化によって多くのユーザーによって新しく解明しいく未知の部分が多く、それによる部分的な故障も多く起こります。
多くの家電製品のような故障したら終わり、ではなく、3Dプリンターは道具のように自分でメンテナンスしたり直すことが必要です。
3Dプリンターでよく使われる用語* †
- フィラメント
- 3Dプリントに使われる熱可塑性樹脂(いわゆるプラスチック)でできたプリント素材です。Genkeiでは断面直径が1.75mmの物を使用しております。 このフィラメントを’’ホットエンド’’先で加熱することにより樹脂を溶融し、エクストルーダーで射出し積層させていきます。
- ステッピングモーター
- 英語では「Stepper Motor」と呼ばれます。
ステッピングモーターは各軸を動かしているモーターです。 3Dプリンターではほぼすべての機体に使用されている四角いモーターです。 指で軸を回してみるとクリック感があります。 Genkeiでは1ステップ(クリック)が1.8度の物を使用し1周360度で200ステップになります。
- エクストルーダー
- エクストルーダーはステッピングモーターの軸にドライブギアと呼ばれるフィラメントが食いこむように刻み込みを側面に施された円柱状の金属パーツとの組み合わせにより、フィラメントを押し出しと引き抜きを行う射出機構そのものです。
ホットエンドを含めてエクストルーダーと呼ばれる場合や、モーター部分だけを指す場合もあります。
- ホットエンド
- ホットエンドはその名のを表すように射出するフィラメントを加熱し溶融させる機構です。
ホットエンドは大きく次の部品で構成されています。
カートリッジヒーター(電気ヒーターの加熱体) ・ サーミスター(温度センサー) ・ ノズル ・ ヒートコア(カートリッジヒーターを差し込み加熱される金属ブロック) ・ コールドバレル(ヒートコアに繋ぐ加熱前に通るバレル) ・ 放熱用アルミヒートシンク
これらを組み合わせることにより、先端のノズル周りのみ加熱させ、ヒートコアより上部を冷却させ3Dプリントの射出実現します。
Genkeiではノズルとコールドバレルを分けた2ピース型と一体になった1ピース型の二種類あり、新型ホットエンドは2ピース型です。
- 制御ボード(コントローラー)
- 制御ボードは3Dプリンター自体を動かす小型のコンピューターです。パソコンから送られてくる、またはSDカードから読み取られるGcodeの命令をに沿って各軸のモーターの駆動や加熱など
機体 †
X軸周り †
Xキャリッジのベルトを押さえつけているパーツのネジが緩んでしまい、X軸のベルトが外れて、ゆるんでしまうことがあります。
X軸のステッピングモーターを固定しているネジが緩んでしまい、ステッピングモーターがxキャリッジ側に寄ってしまうことで、x軸のベルトがゆるんでしまうことがあります。
- 解決方法 atom:X軸のステッピングモーターを固定してるネジとXキャリッジのベルトを押さえつけているパーツのネジを緩めてください。Xキャリッジの両サイドからベルトを引っ張り、ベルトを押さえつけるパーツでしっかりと押さえつけてからネジを締め直してください。X軸のステッピングモーターを外側にスライドさせて、ベルトをしっかりと張ります。
- 解決方法 Lepton・TITAN:X軸のモーターの反対側にあるプーリー(ベアリング)を止めているネジを緩めてください。Xキャリッジのベルトを止めているパーツにベルト左右から入れてください。(上から下からと交互に入れてください。)プーリーを止めているネジを締め直して、ベルトを張ってください。
Y軸周り †
Yキャリッジのベルトを押さえつけているパーツのネジが緩み、Y軸のベルトが外れ緩んでしまうことがあります。
Y軸のステッピングモーターを固定しているネジが緩んでしまい、ステッピングモーターがYキャリッジ側に寄ってしまうことで、Y軸のベルトがたわんでしまうことがあります。
- 解決方法 atom:Y軸のステッピングモーターを固定してるネジとYキャリッジのベルトを押さえつけているパーツのネジを緩めてください。Yキャリッジの両サイドからベルトを引っ張り、ベルトを押さえつけるパーツでしっかりと押さえつけてからネジを締め直してください。Y軸のステッピングモーターを外側にスライドさせて、ベルトをしっかりと貼ってからネジを締めてください。
- 解決方法 Lepton・TITAN:Y軸のモーターの手前にあるプーリー(ベアリング)を止めているネジとYキャリッジのベルトを押さえているネジを緩めてください。Yキャリッジの両サイドからベルトを引っ張り、ベルトを押さえつけるパーツでしっかりと押さえつけてからネジを締め直してください。最後にプーリーを手前側にスライドさせて、ベルトをしっかりと張ってからネジを締めてください。
Z軸周り †
Z軸のリミットスイッチが下に位置しすぎているので、ノズルが下がりすぎてしまいます。
- 解決方法:Z軸のリミットスイッチを位置を少し上げて、ホストソフトでZホームを確認しながら微調整をしてください。
Z軸のリミットスイッチが上に位置しすぎているので、ノズルが上がりすぎてしまいます。
- 解決方法:Z軸のリミットスイッチを位置を少し下げて、ホストソフトでZホームを確認しながら微調整をしてください。
Z軸のステッピングモーターの軸と全ネジの中心が揃っていない可能性があります。
Z軸のキャリッジの高さが左右で揃っていません。
エクストルーダー †
長時間稼動し続けていると、ドライブギアがフィラメントのかすで詰まってしまい、フィラメントを上手く押し出すことができなくなってしまいます。
- 解決方法:ドライブギアを取り外し、歯ブラシなどで詰まっているかすを払うことで、目詰まりを解消することができます。
ノズル †
標準では0.4mmの1ピースノズルか2ピースノズルとなっていますが、2ピースノズルにすることで、0.3mm、0.5mmノズルと交換することが可能です。
ホットエンドが十分に加熱されていない状態で、フィラメントを押し出すと、ノズル詰まりの原因となってしまいます。
ホットエンドで溶けたフィラメントがコールドバレルまで戻り、そこで冷えて固まってしまい、フィラメントが押し出せなくなってしまいます。
- 解決方法:ホットエンドの温度を280度まで上げて、フィラメントを押し出すことでノズル詰まりが解消することがあります。(280度まで上げることが出来るのは新型ノズルだけです。従来のノズルの場合は240度で加熱してください。)
- "解決方法":Xキャリッジからノズルをヒートシンクごと外してください。レンチなどを用いて、ヒートコアからノズルを取り外してください。ステンレスバレルの中のテフロンチューブを確認してください。テフロンチューブが黒く変色して、フィラメントが詰まっている場合は新しいテフロンチューブに取り替えてください。そしてノズルの中に詰まっているフィラメントのカスを取り除いてから、元に戻してください。
ヒーテッドベッドの電源の線、サーミスタの線が抜けている。
電源の電力が足りていない。
ホストソフト、スライサーで、ベッドの温度を設定していない。
サーミスタがヒートコアから抜けている。
ヒータが故障している。
ベッド †
・ベッドの温度が温まらない
ヒーテッドベッドの電源の線、サーミスタの線が抜けている。
電源の電力が足りていない。
ホストソフト、スライサーで、ベッドの温度を設定していない。
・ベッドにフィラメントが張り付かない
そのままのアルミプレート、ガラス板にはフィラメントは張り付きません。
以下のものをアルミプレート、ガラス板に貼ることで、フィラメントをベッドに張り付かせることができます。
PLAの出力には「ドラフティングテープ」(メーカによって表面素材が違う場合がありますので、上手く張り付かないものもあります。)
PLA、ABS、特殊素材の出力には「カプトンテープ」、「シワなしピット」
(カプトンテープは出力する前に表面をエタノールなどで脱脂をする必要があります。表面に脂が付いている状態ですと、フィラメントが張り付かずに剥がれてしま場合があります。)
制御ボード †
・制御ボードの電源のターミナルが溶けてしまった
ターミナルに差し込んでいた線の先をハンダでまとめてしまったことで、点接地になってしまい、スパークが起きることで、ターミナルが溶けてしまいます。
同様に、ヨリ線がターミナルからはみ出しているとスパークが起き、溶けてしまいます。
・ステッピングモーターが脱調する
モータドライバーの電圧が高いです。
標準ではモータードライバーの電圧はX軸 0.4V、 Y軸 0.4V、 Z軸 0.55V、 E(エクストルーダ) 0.85Vです。
制御ボードのモータドライバーにファンの風がしっかりと当たっているか確認してください。モータドライバーの放熱が十分に出来ていないと脱調の原因となってしまいます。
・ステッピングモーターが反対に動く
制御ボードに接続しているステッピングモーターのコネクタの向きが反対です。
・ステッピングモータが止まらない
各軸のリミットスイッチのコネクタが抜けていたり、各軸のキャリッジがリミットスイッチに当たらない状態にあると、ステッピングモーターが止まらなくなってしまいます
''・ホームボタンを押した時にしかステッピングモーターが動かない"
サーミスタが制御ボードから抜けていると、ホームボタンを押した時にしかステッピングモーターが動かなくなってしまいます。
デュアルノズルの場合はサーミスタのどちらか一方が制御ボードから抜けていても同じ様になってしまいます。
出力 †
- プーリーを止めているイモネジが緩んでいる可能性があります。緩んでいた場合にはしっかりとイモネジを締め直してください。
- ベルトがどこかに干渉していないか確認してください。
- エクストルーダーのドライブギアがフィラメントのかすで目詰まりしている。歯ブラシなどで詰まっているかすを取り除いてください。
- ノズル内でフィラメントが詰まっている。ホットエンドの温度を220度まで上げてから、フィラメントを手で押して、ノズル先からフィラメントが出るか確認してください。出てもかなり堅い様でしたら、ノズル内のテフロンチューブを交換してください。
- ドライブギアのイモネジが緩んでいる。緩んでいる場合はしっかりとイモネジを締め直してください。
- ノズル先がベッドから離れている。Zホーム時、ノズル先とベッドの距離は紙1枚分(0.1mmほど)になっているか確認してください。
- カプトンテープを使用している。カプトンテープを使用している場合は出力する前にベッド表面をエタノールなどで拭いて脱脂してください。
- フィラメントの質が悪い。弊社で扱っているフィラメントを使用していないか、フィラメントが湿気を吸っている可能性があります。フィラメントを保存する際は乾燥剤と一緒に袋に入れて保存してください。
- Z軸が脱調している。Z軸が正しく上がらず、ノズル先が出力物に当たりつづけて過剰に加熱してしまい、「プツプツ」と音を立てる場合があります。Z軸のモータードライバの電圧が適正な値になっているか確認してください。
綺麗に出力する為に †
PLA †
PLAを出力する場合にはホットエンド温度を 190~220℃、ベッド温度を60℃にすることを推奨しています。(フィラメントは製造元によって融解温度が違いますので、フィラメントのスペックを今一度確認してください)
PLAはノズル先に出力されているものを冷やすクーリングファンを取り付けることで、より綺麗に出力することができます。
ABS †
ABSを出力する場合はホットエンド温度を 230~240℃、ベッド温度を110℃にすることを推奨しています。(フィラメントは製造元によって融解温度が違いますので、フィラメントのスペックを今一度確認してください)
ABSを出力する場合は3Dプリンターをダンボール等で囲ってください。ABSは急速に冷却されると、ひけて割れてしまうので、出力エリア周辺の温度を高く保ちながら出力していきます。
日付 &date;
リンク †